適温のブログ

必要になった時のみ運用

各国解説②フランス

続いてはフランスです。苦手国家を説明できるか!?…まあ理論は知っているつもりですけども。あくまで“つもり”ですが。

 

1.概要

ユーラシア大陸の西側、ディプロマシーにおいては西端に位置する国家。攻防バランスが良いが、その本領はイベリア半島を制してからになる。

陸軍と海軍がちょうど半々くらい必要になる。その理由は、陸にも海にも重要地点を持ち、また攻めにもどちらか一方では難しいためである。ただし当然ながら、組み方次第で割合は変えていく。露を除き、腹の内は仏の意思に反したことを考えている国が多いのが欠点。通常、隣接国とは組んだり戦ったりできるものだが、伊だけは戦うことはあっても、スイスが邪魔で中々協力…支援ができない。そんなこんなで、親仏国家を見つけるのに比較的難儀しやすい国となっている。幸い行軍のポテンシャルが高い国なので、行軍で外交をカバーできると良い。


2.周辺地域(重要度順)

ポルトガル(Por:仏)、スペイン(Spa:仏)…仏の初年度獲得補給地の主力候補地。Porは特殊な地形になっており、隣接するのがSpaとMAtしかない。Porに軍がいるととても取りづらく、Porからの支援はカットもしづらいので、早期取得しておきたい。SpaはMarに隣接しており、BurやPieで初手合意SOしても取得しやすい。伊とはTunからWes経由で1年で到達してしまうので、伊が対仏の際は狙われやすい。

ベルギー(Bel:英独仏)…3国で誰が取得するかの駆け引きが行われる地域であり、仏としてはまずここにアクセスできる地点に行くかどうかから駆け引きが始まる。3国ともエサと捉え不要と答えたり、3国とも欲しいと言ったりする、そんな拠点。Spa・Marのうちどちらかしかとれない移動を考えるなら、交渉次第でもらえることもある。

ブルゴーニュ(Bur:仏独)、ピカルディ(Pic:仏)…Burは本土2拠点に隣接するため、仏領と言って差し支えないが、独もMunが接するため同盟では仏陸軍の退去と空白化を要求されがち。幸い同盟時はまずは英を狙うので、陸軍は余りやすく、その余剰陸軍で合意SOを繰り返してもそれほど痛手にはならない。本当に不可侵を結ぶなら、MunやRuhも空白化してほしいところ。独仏の前線は、仏陸軍2に対し独陸軍3並ぶため注意が必要となる。

中大西洋(MAt:仏)…仏の領海。はっきりと領海と呼べるのはここだけであり、しかも本土は1拠点(Bre)しか隣接していないが、仏の力の源であるイベリア半島の両拠点(Spa、Por)にも隣接しているのが大きい。ここから北に3箇所、南に2箇所侵攻することができ、これは仏の強さ…攻めやすく守りやすい地形に繋がっている。特に北側へは、IriまたはNAt経由でLvpに1年で行け、またEngへの支援も可能と出来ることが多い。

ガスコーニュ(Gas:仏)…仏の庭であり、何とPorを除く仏領4箇所に隣接する。ここに陸軍に入られた場合、非常に苦しい戦いを強いられる。読み合いではあるが、Burからの侵入(撤退含む)やMAtからの輸送には注意。

イギリス海峡(Eng:英仏)…英仏の仲を悪くする一因であり、またどちらにとっても陸軍の輸送ルートとなる。初手でここに入るには陸軍で2拠点取れる工夫が欲しくなる。ここに初手で入るのならば、Spa・Porを取るイベリアンギャンビットで2増となるが、独の理解が得られるならSpaよりもBelを優先した方が、前線の軍を残しやすくて良いかもしれない。

ピエモンテ(Pie:伊仏)、リヨン湾(GoL:仏伊)、西地中海(Wes:伊仏)、北アフリカ(NAf:伊仏)…初年度から、仏伊間で不可侵が結ばれる地点。数の多さで分かるが、仏伊戦争は空白地が多く距離もあるため、時間がかかりやすい。不可侵とは言っても仏伊には結構な差がある。序盤は伊の方が攻めやすく、しかし地形的には仏の方が優勢になりやすい。GoLはどちらかというと仏の領海、PieとNAfは伊寄りの土地で、Wesはほぼ中立となる。パワーバランスを考慮しながら交渉したい。


3.各国との関係

英:常に背後を狙い合う間柄。しかし地理的なパワーバランスはこちらに利があり、MAtの所持だけで英の背後を脅かす事が出来る。Engもあるため外交には多少の配慮が必要となる。同盟するにせよしないにせよ、露と北欧を奪い合う事が多いので、対露を認めるスチームローラーやEFGの時を除きうまく英の対露欲求を抑えていきたい。対独親英は、マジノオープニングで示しやすいのは一つのメリット。

独:Burを挟んで陸軍で衝突しやすい。アシカ作戦など対英時には、お互い陸軍が余るためしっかり線引き(合意SOや不可侵)しないといけない。初手自体にはマジノオープニングやBur自己SOなど2軍で接しているので、仏に利がある…と言うよりは、焦点になるのが仏領のBurなので防衛しないと厳しい。しかし、初手対英親独しつつ2増するイベリアンギャンビットは裏切りがとても怖い。露の協力の有無にかかわらず、同盟時には慎重さが必要。尚、長期同盟は露が弱った時に次善の策として考えておくと良い。

伊:GSLを挟んで睨み合う相手。お互いに東西GSLの越えた先で取る拠点の候補地となっており、しかも移動不可のスイスを挟むせいで侵攻の協力も出来ない。成長するまでの序盤は仏から手を出すのは厳しいので、間に空白地帯が多い事を活かした外交で不可侵として行きたい。特に露の協力が重要となるが、英独に対仏選択させない…少なくとも、迷わせて対仏同盟を阻みたい。直接対決なら、地理的優位で勝ちやすい。

露:仏にとって頼り頼られる相手でありパートナー。北軍は対称国として、軍の数は少ないながらも英独の挟撃ができるし、英独が仏露のどちらかを攻めるなら背後から抑えに行ける。南軍は伊を東欧攻めの同盟に組み込んでくれる=伊仏不可侵に協力してくれる。また、もし露がジャガーノート(露土長期同盟・対墺速攻)を選択するにしても伊は結果的に東に向きやすいし、仏はフリーになるのでメリットが大きい。基本は露に益があるように外交していく。ただし、仏のスチームローラーやEFG(西欧三国同盟)時は別で英に対露を許すので、やる時はバレないように注意。

墺:露とぶつかりやすい陸軍国。対伊は協力できるが、どちらかというと伊の矛先を押し付け合うだけであまり挟撃にならない。上手いこと露を拡大させ、伊をこっちに来ないように誘導したいが、中々思惑が噛み合わず難しいところ。

土:墺と同じく、遠方国ながらそこまで仲が良くもない。海軍国であるため、墺よりは対伊してくれる事が多い。ただしそれが墺土同盟だと露が墺に襲われる。対伊完遂後、仏に来る事が多いのでそれも注意が必要。そこまで来たら仏が土を抑えるしかない。


4.初手戦術

戦術名が無いものもある。ある程度は頻度順に記載。仏は非常にパターンが多いため、なるべく主要(と思われる)ものを記載。これを軸に臨機応変にいじると良いと思われる。

①アトランティック・オープニング

Bre-MAt

MAtに海軍で進出するオープニング。様々なバリエーションに派生する。親英よりで2増が比較的安定するオープニング群。

①-1 ブルゴーニュ・オープニング

Bre-MAt、Par-Bur、Mar-Spa

独とのBur合意SOで行なったり、不可侵でも英のご機嫌取りで行う場合がある。最大3拠点取得できるが、序盤の脅威となるためあまりオススメできない。英独のBel取得に支援を出すことも可能だが、独にはPic進出の方が喜ばれるだろう。

①-2 マジノ・オープニング

Bre-MAt、Par-Bur、Mar S Par-Bur

重要地点であるBurに、無理矢理にでも進出するオープニング。独に対する強烈なオープニングであるが、初年度の交渉と増設次第で和解も不可能ではない。不可侵よりも合意SOの方が、心象は悪くなるだろう。

①-3 イベリアン・ギャンビット

Bre-MAt、Par-Gas、Mar-Spa

3軍ともが西へ向かう。独伊の牽制が無ければ、2陸軍でイベリア半島(Spa、Por)を取得できる。MAt海軍は秋にどこへ動かしても良いが、対英なら春からEngでも良いだろう。親独しつつ対英、対伊もあり得る手だが、Bur、Pie、Eng全て防御できないため、防御力は低い。ギャンビットの名に恥じないギャンブル手。

①-4 リスボンのかえる跳び

1901春 Bre-MAt、Par-Gas、Mar-Bur(SO)

1901秋 Mat C Gas-Por、Gas-Por、Mar-Spa

イベリアン・ギャンビットと同じく2陸軍でイベリア半島を取得する。独とBurでの合意SOにより春に独のBur侵入を避けることができ、かつ海軍のロスはPorに行く2手よりも輸送の1手で抑えることができる。扱いやすい防御手だが、独側がわざと合意SOをスカす「かえる釣り」と呼ばれる手もあるので注意が必要となる。

①-5 Bur自己SO

Bre-MAt、Par-Bur、Mar-Bur

名称が検索しても出てこない初手。英独どちらにも喧嘩を売らないでBurを守る。2拠点を取得しながら様子見という点ではリスボンのかえる跳びに近い。

①-6 ピカルディ・オープニング

Bre-MAt、Par-Pic、Mar-Spa

Belに対し圧力をかけながらイベリア半島を取りに行く。Engに入られても2増が見込める、対英防御の構え。対英攻撃ならBre-Engとなる。

①-7 ベルジアン・ギャンビット

Bre-MAt、Par-Pic、Mar-Bur

ピカルディ・オープニングとは打って変わって強烈な対独オープニングとなる。英に対する罠の意味でなければBurは不可侵で交渉する。英とスチームローラー(SR)で合意しているならば、Belはもらえるかもしれない。

②マンシュ・オープニング

Bre-Engを含む対英オープニング群。マンシュは英仏海峡の仏語名だとか。独(および露)と組むことでアシカ作戦(アシカの日)と呼ばれる、対英包囲となる。Engに出るためにもEngは不可侵で合意し、英の裏をかくようにする。(あるいは、特殊な合意条件を持ちかける等)

②-1 対英攻撃

Bre-Eng、Par-Pic、Mar-Spa

Picからの輸送を匂わせつつ、実際に輸送したりBelを取りに行ったりする、強烈な対英の初手。MarはホールドやBur又はPie合意SOに使っても問題ない。

②-2 対英防御

Bre-Eng、Par-Gas、Mar-Spa

ある程度SO前提でEngに進出し、イベリア半島は陸軍で取得する。イベリアン・ギャンビットの亜種。アシカにももちろん使える。伊独が親仏なら2増が確定する。

③ピエモントシステム

Mar-Pieを含むオープニングを指す。基本的に合意SOで選択するが、初手対伊の場合もこうなる。春にBre-MAtとして秋にMAt-Wesは流石にしないと思うが…。

ボジョレー・ヌーボー

Bre-Gas、Par-Gas、Mar-Gas

英の初手ヨークシャープディングの亜種だが、仏はこれでも初年度1増できる可能性がある。そのためネタ度が薄いという意味でヨークシャープディングには負けている。

 

5.増設方針

陸海のバランスが偏らないようにするのが基本。そうすることで高い防御力を得られる。初年度2増設を得られたならば、対独で2陸軍、対英でBre海軍、対伊でMar海軍の増設となり、誰から見ても分かりやすい。しかし、1増で陸軍のみならば分かりづらい。2枚舌のジリジリとした序盤で優位を取ろうと思うなら、2拠点を取得しつつも1増にする選択肢もゼロではない。対英もしくは対伊の場合において、2海軍増設は独に対する防御力が極端に下がることと、軍を回すまでの間に狙っていない方(対英なら伊)に不信感を与えやすく、結果対仏包囲につながりやすいためオススメできない。陸軍が3か4くらいあれば対独防御は安定するので、そこからは海軍の方が多くなることもあるだろう。


6.将来展望

序盤は西欧3国の中で、2対1の2の方に入れば良い。遠方国は、スチームローラー(SR。英仏)やアシカ作戦(独仏露。アシカの日なら独仏)、または西欧三国同盟(EFG。英仏独)からの近隣国長期同盟などの狙いが無ければ、露と仲良くしていけば安定する。

将来を見据えた時に、最も悩ましいのは伊の取り扱いである。まずは共通の味方となりやすい露を利用して、露伊仏同盟を結び伊仏間不可侵を承諾させるのは常套手段である。しかしそれが成立した上で仏が成長した時、いつどのタイミングで対伊をするかは非常に難しい。チュニス(Tun)を取得すれば東西GSLを越えることができるが、当然ながら露伊仏同盟を失う事になり露の協力が得られなくなる可能性も高い。西欧で成長する時間の過ごし方を間違えないようにしたい。

墺土については、親露に誘導しながら情報収集を行い、仏にとっての理想の東欧が出来上がるように微妙な調整…例えば、均衡させるために裏切らせるとか、GSLを引かれないようにある程度拡大させるとか…そういった外交をずっと繰り返していく必要がある。

対英包囲(仏独+露)…序盤から仕掛けるならアシカの日になる。東欧の状況次第では露を誘ってアシカ作戦に持ち込もう。仏の方が独より英に近いため、英本土への侵攻は仏の方が速いことが多い。それは独の方が裏切りやすいことを示しているため、独軍を「待つ」ことが時には必要になる。Belを軍の調整用の拠点とし、Bur周辺をきっちり住み分けしながら対英を行う。仏の取り分はLvp以外はあまり安定しない。その後対独をするつもりがあるなら、海軍で独領となった北海(Nth)を落とすことを常に視野に入れておくこと。

対独包囲(仏英+露)…SRの選択肢もあるが、露の状況を考えながら選択する。露を捨ててもいいまたは捨てざるを得ないならば、SRは有力な選択肢となる。英仏同盟は拠点数に偏りを減らすのが難しく、特に独領に仏側に多く拠点があることからお互いに接触しやすく、こまめに外交して英側の裏切りがないように注意が必要となる。英への裏切りに露を使うなら、海軍力として用いても良いが、その後西欧を制覇するつもりならば北欧の英領を退かさせるくらいで良いだろう。海軍を増やされると後々Nthが脅かされやりづらくなる。

西欧三国同盟(仏英独)…通称がアルファベット3文字でEFGとか他にも言い方がある。西欧の決着があまりにも速い場合(特にジャガーノートがすんなり決まった場合)に、表向きにはGSLを引く名目で組まれる場合がある。この場合仏は対伊となり第6補給拠点の取得が遅れるが、GSL突破の名目にもなる。英独は対露を行い成長が早いことと、英の行き先が無くなってくることから英独を先に半目させれば仏のメリットも十分に出てくるだろう。やるならば長期的な目を持って実行しないと、補給拠点も取れず時間と信用だけを損して同盟が切れる。


7.その他

何かあったら追記

 

フランスはここまでです。次回は独の予定。気長にお待ちください。急かすと筆が進むかも分かりませんが…。

各国解説①イギリス

少しずつ、ディプロマシーの各国解説をしていきます。追記修正も随時募集しますし、記載の欲しい戦術などありましたらTwitterの方でご連絡ください。

まずはイギリスから。最初なので長めにじっくり書きます。

 

1.概要

初期拠点をグレートブリテン島に持つ、正式マップ唯一の、大陸に接しない島国。攻撃も防御も海を介して行われるため、まずは海軍が重要となる。

海軍比率が7カ国中、当然のように1位であり、重要地域も海域にある。海域からの支援・輸送が多岐にわたるため、特に隣接国への2枚舌外交が強力な外交カードとなる。しかし、海に拠点は無いため、補給拠点に対し支援しているだけでは成長できない。また、いちいち海を介さないといけないので攻撃力も低め。取れる拠点はしっかりと確保していきたい。海軍でしか攻められないので防衛時に敵国の余剰陸軍が出るのが外交的な防衛のポイント。敵の海軍が多ければ、防御力はそう高くない。

 

2.周辺地域(重要度順)

北海(Nth:英独)…英だけでなく西欧の最重要海域と言って差し支えない。6補給拠点(内、2は英の初期拠点)に隣接し、さらに5箇所の空白地域にも隣接している。ここからの輸送や支援が序盤の真骨頂であるが、一度奪われれば奪還には多大な時間と労力を要する。独領となりやすいDen、Hol、Belとも隣接しているため、独に空白化要求される事も多い。どうしても独の協力が必要なら空けざるを得ないが、Nthに隣接する海軍ゼロくらいの交換条件は通したい。

イギリス海峡(Eng:英仏)…こちらは英仏の境界であるが、Nthと異なり本土どうし(Lon、Bre)が隣接する。またお互いの背後にあたるIri、MAtにも隣接している。主に英仏同盟を阻害する原因となる海域であり、初手合意SOは可能であるものの英は確実に初年度2増ができなくなり、仏側も厳しくなる(仏は不可能ではない)。そのため合意SOは結ばれづらい。どちらかが優勢の同盟の時は、優勢な側が入ることもあるが、基本的には不可侵や合意SOとなる。

ノルウェー(Nwy:英露)、ノルウェー海(Nrg:英)…Nwyは英の第4補給拠点であり、Nwyにアクセスする方法の一つがNrgである。Nwyは露領StpとSweに挟まれており、英露衝突しやすい原因となる。北欧(Nwy、Swe、Den)やStpを英が取得する事は、「海軍だけでも安定させられる本土以外の土地」を得る事であるため、露とは衝突しやすい。

ベルギー(Bel:英独仏)…英の序盤の第5補給拠点。初年度の増設は大体ここを焦点として外交が成される。仏独もやろうと思えば1901秋に2軍でアクセスできてしまう。上手いこと独仏争えば、機嫌取りで渡してくれるだろう。仏独どちらも侵攻ルートにあたるので、中盤以降どちらかと組む場合には維持は難しい。

アイリッシュ海(Iri:英)、北大西洋(NAt:英)…英の背後でありながら、仏の領海MAtに面している。英本土のLvpに面しており、英仏同盟中はこの海域に入られない様注意が必要。ただしLvp自体が対仏に使う増設港であり、海軍であれば取られてもそこまでの痛手ではない。…当然、通常の補給拠点よりもマイナスではあるのだが。

 

3.各国との関係

仏:常に背後を脅かされる。Breからの海軍増設が脅威であるだけでなく、MAtが仏の領海であるのが恐ろしい。序盤のチャンスを逃すと攻防のバランスの高さから崩しづらくなる。スチームローラー(略称SR。英仏長期同盟)は強力であるが、考えて選択したい。長期で組めば仏は対伊で海軍を作る機会も増える。その時は海軍の反転には要注意。

独:陸軍国なので仏より組みやすいが、狙われる場合はNthになる。関係が友好でもNth空白化交渉が行われやすいのが辛いところ。英独同盟は対仏も対露もできて、西欧唯一の端国となれる同盟ではあるが、その不利を知っている独相手だと、どこまで同盟を続けてくれるだろうか…。

伊:対仏包囲では同盟だが、地中海最大の海軍国であり大きくなり過ぎるのは考えもの。組むならMAtやMAt-Wes間でしっかり線引きしたい。かと言って陸軍増設を許すと対称国の墺を狙いやすい。比較的友好国ではあるが、終始その取り扱いに困る国。

露:北軍と北欧の取り合いになりやすい。軍の数では勝るものの、西欧で仏独と事を構えないのは難しい。組むことができれば、強力な対独でNthが安定する。特に初手、Mosの動向と初年度Stp(特に北岸海軍)への増設には注意が必要になる。

墺:対称国。最大の陸軍国であり、最大の海軍国である英とは直接衝突する事がほとんどないため、まず友好的に扱って良い国。最難国は伊達では無いので、例え出し抜く相手と捉えたとしても多少は協力したい。墺が滅亡して東欧の他国が成長する方が痛手となる。成長すれば露独、場合によって伊の挟撃ができ、また手の届かない土を抑える役目も可能な国。

土:露挟撃の為の端国。伊と同じく海軍国化しやすい国だが、流石に遠すぎる。海軍で争う頃には英土どちらかが制覇しかかっている。そういう意味では海軍国化しても問題が無い…と言うか、海軍国化して墺と争わないでいてくれると嬉しい。大きくなり過ぎると止められないので、独同様バランスに注意しながら誘導していく。

 

4.初手戦術

ある程度は頻度順に記載

①ヨークシャーオープニング

Lvp-Yor、Edi-Nrg、Lon-Nth

様子見オープニング。比較的親仏の初手だが、仏にEngに入られてもLonを陸軍で守れるため、守りながら2増の可能性を残せる。2増の場合にNwyには輸送できないのが唯一のネックであり、これが少々対独要素でもあるので注意。まあ海軍増設をLvpにすれば、独との和解はすぐできるのだが、独に海軍1増されたり、Swe SOを拒否されても文句は言いづらい。イースタンプッシュ(秋:Yor-Nwy、Nth C Yor-Nwy、Nrg-Bar)への派生が可能。派生すると2増を捨てて完全に対露になる。

ウェールズオープニング

Lvp-Wal、Edi-Nth、Lon-Eng

対仏オープニング。Eng SOで一つ、露のStpシステム(Mos-Stp:スクイッドやオクトパス)で一つ増設が消える。Wal陸軍の輸送先をBre、Bel、Picから選択する。英単独で見ても、読み合いに勝てばBre海軍増設を潰せるメリットがある。リスキーながら強力なオープニング。

エディンバラオープニング

Lvp-Edi、Edi-Nrg、Lon-Nth

対露オープニング。ヨークシャーオープニングと異なり、仏にEngに入られるとLon防衛の読み合いに頭を悩ませる事になる。Belを取得しに行ってもNwyへの輸送が可能なオープニング。ヨークシャーオープニング同様イースタンプッシュへの派生があるが、最初から対露姿勢なので奇襲感はない。

④スプリット

Edi-Nrg、Lon-Eng、Yorは自由(WalかEdi推奨)

親独オープニング。Nthを空けて親独を示すが、正直ここまでしなくて良い。Yor陸軍がWalに行くなら結局NwyをEdi海軍で取ることになるので、Yor陸軍はEdi行きが良いだろうか?

⑤アトランティック・バインド

春:Lvp-Yor、Edi-Nth、Lon-Eng

秋:Eng-MAt

強烈な対仏オープニング。ウェールズオープニングとは異なり、Engに入った海軍に輸送の役割を与えない事によって、読み合いで秋にMAtへの侵入を可能とする。もちろんEng-BreやPic、Belも選択肢の一つであり、仏とバチバチの読み合いとなる。

⑥ヨークシャープディング

Lvp-Yor、Edi-Yor、Lon-Yor

ネタ行軍。初年度増設が消える上に、行軍ミスという言い訳もできない。これで勝てたら相当ヤバイ。何がとは言わないが。

 

5.増設方針

対仏ならLvp、対露ならEdiに増設が主。特にLvpは言い訳が効かない。陸海の選択については基本的には海軍となる。しかし、陸軍がいなければ1国まるまる入手する事はできないし、仏や伊と組むなら大西洋側しか海軍を展開できないので、陸軍増設が必然的になる。

海軍だけでは各国の海岸表面しか取れないことから、海軍だけ増設していくと2枚舌…対称国などの遠方国と協調しながら近隣国には裏切りを重ねて成長する形となり、ある程度陸軍を輸送していくとその地域から軍を動かしづらくなるため、近隣国との長期同盟路線となりやすい傾向がある。

 

6.将来展望

東西GSL(グレートステイルメイトライン…東西をちょうど17拠点に二分する引き分け線で、これを越えないと制覇ができない)を超えるタイミングが難しい。西欧で最も遠いので、序盤の状況からある程度的を絞っておきたい。海軍重視で成長して地中海進出するならTun、北欧を制圧して露領を侵攻するならMosが有力になる。Ven・Vie・Warは少し難しいだろう。

 

 まずは近隣国の海軍増設を抑えながら、必要に応じて反転できる状況を整えよう。その上で北欧を(露と組まないのならば)狙い落としていく。安全だけを考えるのなら、仏独露の港(Bre・Kie・Ber・Stp)を優先して潰していく。

同盟は、対仏包囲(英独伊)、英独同盟、対独包囲(英仏露)、スチームローラー(英仏)が主な選択肢。当然ながら盤面の進行速度や完遂後の状況に違いがあるので、完遂すると不利になるならその前に反転したり、これ以上利がない同盟を切ったり、逆に利を与えてまだ組んでくれるようにしたり、完遂後相手国に不利が無いようにして同盟を維持したりするのは各国共通。

対仏包囲(英独伊)…伊が西進するパターン。伊は単純にTunを海軍で取得して西進したり、アルペン・ダブルバック(伊が仏土両方を狙う)パターンや、ウェスタン・レパントミュンヘンギャンビットのパターンがある。パターンで取り分や進行速度に違いが出るが、基本的に英の取り分はBre・Porとなる。Porを取るのがほぼ対仏完遂時になることに注意したい。独だけが陸軍国なので、MAtを挟んで英伊睨み合いになりやすく、その場合独に同盟の主導権がある。独との同盟であるので、英の将来展望上問題が無いなら北欧にも手を出せる。

英独同盟…自然同盟などと呼ばれる仏露挟撃に対抗する同盟。伊が東進したパターン。やる事自体は対仏包囲と大差はない。英の取り分にSpaが増えるくらいとなる。

対独包囲(英仏露)…Nthを確実に安定させる同盟。海軍増設拠点を北側に2箇所持つ独を潰せる。Hol、Kie、Denあたりを英領とするが、NwyやBelは要相談となる。個人的にはNwyは残したいところ。完遂後に仏露挟撃にならないようにする為に、完遂前に伊の西進を誘ったり、露の南軍を忙しくさせたり、囲まれない策を弄する必要がある。 Engの取り扱いやMAt海軍に注意が必要。

スチームローラー(英仏)…序盤は対独であるが、大きいのは対独後に対露が許される点。同様に仏側も露に反して対伊に手を伸ばしていく。Engの取り扱いに悩むが、可能なら長期不可侵…特に、EngだけでなくMAt、Iri、NAtも不可侵にすると安定しやすいだろう。スチームローラーとは少し違うがヘイ・ブレストというBreを英領とする英仏同盟作戦も提案されている。それならLvpは渡して良いかもしれない。

 

7.その他

2017/10/29追記:ここでマクデブルクを紹介しておく。英露で独を騙す。露はStpシステム(露の項で解説。初手Mos-Stp)をした上で、秋に独にSwe SOを依頼して英はDenに、露はNwyとBalに、独はSweに入る。独の弱点Balをつきながら英露増設をする。…のだが、あまり露がStpシステムをしたがらない。

 

イギリスはここまで。次回は仏の予定です。遅筆なのでごゆっくりお待ち下さい。

適温初心者(?)卓、決着

プレイヤーの方の都合の問題があり、1908終了予定でしたが、突然ですが1905を持って終戦となりました。

 

その盤面がこちらです。

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ざっくり、プレイヤーの方から聞いた話を混ぜつつ、辿っていきましょう。

今まで書けなかった事も多々あるので、気づいたところからつらつらと書いていきます。

 

 1901春

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とても重要なのでここだけは多めに。

ガリシア・シレジア・プロシアの不可侵から三帝同盟が成立。チロル侵入が目立つがローマがナポリ行きという事で伊の対墺は無いと見て良い。つまり中央三国同盟もできている。この2つの同盟ができると、土包囲網か対仏包囲網が結成されやすい。伊がアピュリアじゃ無いので(ヴェニスピエモンテが遠いから)輸送の構えで、輸送ということは対土中心。ではチロルは対仏…が主流なのだけど、ミュンヘンギャンビット(独:伊にミュンヘンを貸し出す対仏)とレパント(伊:海軍2・陸軍1で行く対土)のパンサー(伊:対土対仏どちらもやる)はちょっと聞いたことがなくて、ブログにミュンヘンギャンビットを明記するのは避けた。独の外交を見ていたので、むしろローマからヴェニスに行っていたら記載に迷うところだった…笑。ミュンヘンギャンビットで対仏包囲なら、英に喧嘩を売りたく無いのが自分の考えだが、ベルギー取得による2増設と対仏偽装を優先して独がキール→オランダ初手。しかし仏のマジノオープニングを見れば英は仏につくだろう…しかも、仏の対称国の露は南三軍なので、露の対英があるとしても遅い。英が対独を選択するのは自然すぎる。やるなら独だけでなく伊から英に強力な対仏誘導をして、ウェールズオープニング(英:陸軍はウェールズへ、ロンドン海軍はイギリス海峡へ)を誘導し実現しないといけなかった。土は黒海交換(露土:初年度セヴァストポリ海軍をコンスタンティノープルへ、スミルナ陸軍をセヴァストポリへ。そこから行う露土対墺同盟)の構えだが、それなら露はガリシアに入らないといけないのでアテが外れている。

尚、裏ではトルコ主導で反中央三国同盟(英仏露土同盟)が叫ばれていたようだが、英仏はともかく露は乗らなかったようだ。まあ、土に特に有利な同盟なので仕方ないとは思うが。それと、中央三国同盟側では、独墺で伊の取り合いがあり、中途半端なミュンヘンギャンビットが行われた。まあ英仏組んだので、結果的に独が耐えるにはこれしか無かったような気もする。外交でひっくり返せると良かったのだが。

 

1901秋

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 春からそのまま進行と言った感じだが、墺のウィーン・トリエステ両防衛と英の輸送ミスが痛手だった。墺独でちゃんと話していれば墺はこうはならなかったはずで、初年度2増は墺にとってとても重要な要素だし、黒海が奪われる前にブルガリア取得のチャンスを逃した。(※勝手な妄想:後でギリシャを渡す時に、既にブルガリアを持っていたら海軍解体しながら対露というのも面白い方針だと思う)また伊が対仏に行ったので、余計にギリシャの分を遊ばせてしまった。英も露仏を味方につけつつなのに1増できないのは、墺程ではないが痛手。独に英が対仏反転(特に、リバプールへの海軍増設)するという条件でベルギーをくれ、と言っていたら通っていたのではなかろうか。伊は対仏を重視する方向に反転。春のナポリ移動が非常に悔やまれる、それ程までに伊の足は遅い。遅いので、早めの意思決定が重要だと思う。

結果、英墺が衰退気味、露仏が伸びる盤面の前身がここに現れている。

 

 1902春

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仏は、伊の対仏に起因して、英仏同盟が組めている事もありマルセイユへの海軍増設から対伊選択。ブルゴーニュへの侵入を許すがまだまだ固い。英の対独は独の増設軍により攻めきれない形となってしまった。露にとって仏伊争うのは良くない状況ではあるが、北欧の3国でも東欧の3国でも多数派に入っていて大きな揺らぎが無く、自力で成長できる要素が揃っている。結果的には仏も成長するわけだが、その間露が大国を保っていたのは仏にとって吉報だったはず。黒海を明け渡すも、墺の陸軍がまだ少ないのは露にとって幸運と呼べるところだろう。ブルガリアを墺が取るが、露の行き先が土本土に無い(アルメニア黒海のルートが塞がれているため墺が渡せるのはブルガリアのみ)ことに気付いての行軍だったのだろうか?ちなみに、露が完全に親墺を見せるなら、ルーマニアを海軍で取ってセヴァストポリに海軍を追加すると良い。多分数年後に墺に負けるが(増設が陸軍ならまだなんとかなる)。墺露は互いに陸軍国で組みづらい。墺視点露を上手くアルメニアに行かせるなどしたいが、既に埋まっている今卓では難しかった…。

 

 1902秋

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 伊が対土にも手を伸ばす。ギリシャは個人的には狭い東地中海…特にイオニア海エーゲ海の通り道を増やす為に使いたいので、陸軍輸送は好みではない。が、対墺以外では防衛陸軍を削らないと仏土になかなか攻めいれない伊の、海軍を補充する目的で行う事はままあると思う。だが、ギリシャ陸軍がセルビアにアクセスできるデメリットを墺は忘れてはならない。渡すなら渡すでとっとと陸軍を土領に押し込んでしまいたい。バルカン半島は、隣接する陸軍を減らすと安定しやすいので。ミュンヘンの解体によってナポリに増産したのは、墺伊同盟で対土対仏しなければならない伊にとって良い判断だったと思う。西欧に目を向けると、実は伊の海軍が仏のスペイン自己SOを支援によってスカし、マルセイユに入る算段があったが、読み負けかミスか何かで失敗したとのこと。英はスカゲラクに侵入しているが、北海を空けるなら実は親独に見える(スカゲラクより北海の方が独領へのアクセスが多い)。どっちだったのだろうか。露を信じるならノルウェーから移動なので、ここで北海→デンマークなら領土交換になったが、キールに陸軍がいたので致し方なし、だろうか。親仏対独やるなら、イギリス海峡→北海が良かったかもしれない。露の対墺は流れとしてともかく、フィンランド行きはもう一軍ある時に押し込むのは良いのだが、中々そんな軍の余りが生じない。維持支援のため=英信用と言えばその通りだが、最終的にノルウェーを取る行軍としては難しい。

 

1903春

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まず仏のリヨン湾進出により、伊がとても危うい状態となっている。伊は地中海の海軍数で負けてはならない。増設は伊土が解体からの海軍増設だったので、墺は伊土どちらも組める状態となった。土を止めるなら墺土同盟だっただろうが、終始墺土仲が悪い印象だったので、墺伊同盟は容易。ならば、たとえ一軍でも伊は墺から海軍を借り受けたいところ。伊が露の情報を墺にリークしたり、また中央潰れないようにしたいなら独が土の情報を伊に流すなどでサポートしたかったところだが、どうなっていたのだろうか。結局、墺露読み合いによるブダペスト侵入となった。露の北欧は…フィンランドが維持支援するからサンクトペテルブルクノルウェー空白化しましょう、と交渉できれば空白化できたと思う。そして英が独を2拠点食ったらノルウェーを下さい…とするのが自分のオススメだ。後で出てくるが、デンマークのみ英領として露にノルウェーを渡しても、現状不利な英のメリットが先に来ない。同盟を偏らせることは、国の傀儡化を招くので、その前に離反する/離反されるかどうかを判断する事が重要となる。特に独包囲となれば、最終的に英露挟撃の危険のある英に配慮がなされなければ、組む気が無いと見て切っておいた方が英の未来を見据えた組み方になる。英ならばこれを判断できるか、また他国ならこれを元に説得すれば、英露衝突し英独和解の道はあったのではなかろうか。こういった綻びを生ませない事は、他国の誘導になびかない長期同盟の秘訣であると考える。また、基本的にどこか補給拠点を空ければその分だけ攻撃力が増す。そういう意味でもノルウェーサンクトペテルブルク空白化交渉は必要だったように思う。また、露がシレジア侵攻しているが、仏がブルゴーニュから脱しており仏露の連携が不足しているので、ここは他国の突くべきポイントだったのでは…と思う。

 

1903秋

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イオニア海セルビアが土領となる。この時トリエステは合意SO…と思う。個人的には、墺ならガリシアを引っ込めてでも領土を固めたい盤面。対露防衛した結果土に拠点を明け渡してしまった…そんな印象。セルビア陥落は墺の崩壊の序章であり、またイオニア海の陥落は伊の敗北の警鐘となる。だからこそ、墺伊同盟は続けなければならないのに、アドリア海への撤退は本当に痛手だったと思う。強国に勝つには弱国同士で組むのがセオリー。強国がそれを止めるには、それを上回る戦力を用意するか、強力な餌でたぶらかすか、外交によって盤面認識以上の心情を得るか、が一例である。ただしまあ、伊の侵攻は遅いので、あくまで勝ちの目としては唯一速度の出るバルカンの取得しか無かったかもしれない。ここは制覇卓と短期卓の異なる点になる。ただそれにしても、来期の話ではあるが、アルバニアへの陸軍輸送として使えば話は違ったかもしれない。その場合の伊の勝ち目は、英独和解からの仏伊和解以外に存在しないが。しかし、それに反するように独海軍が北海に侵攻してしまう。SO狙いだったかもしれないが、英独の決裂を決定的にさせたのがこの一手だったのなら、行軍的には良くても外交的にはNGなプレイイングミスと呼べるかもしれない。

 

1904春

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そして英独対立のまま、墺伊衰退の春が来る。

墺は読み負けによる露のカウンターを受け、またトリエステが伊の手に。しかしそんな伊も土の手によりギリシャ陥落。土本土が空白となれば、土は止まらない…正しくは、止めることしかできない。露の対土反転からじわじわと抑え込むしか手が無いが、露がその判断を下すためには、露に対土しか勝ち目がないようにする…すなわち、北欧を不安定にする…状況から考えればスウェーデンまたはサンクトペテルブルクを英が取得せねばならなかった※。露の南北は決して切って考えてはいけない、というのは露側だけの話ではない。結局は、この卓は英独の決裂こそが、伊の対仏を失敗させ、土包囲網での露の利益を無くし、露の対墺反転が生じ、土が成長し、露に北欧を安定させ、仏の対伊を成功させ、墺伊衰退・露仏土拡大の全てに影響を及ぼした卓だと考えている。これを如何に早く気付き、手を回すかがディプロマシーの醍醐味の一つである。些細な綻びが全てに影響する。手の回し方は、盤面の説明…即ち、各国の勝ち方をある程度考える事により気づく事ができるだろう。

(※あるいは、パリとブレストを英が取得する代わりに、スウェーデンを独領とする手があるが、英が仏領を得るのに独が協力した訳でもないので、この交渉は現実的ではない。あくまで国力のバランスとして良くなるというだけである。ただ独としては、一度でも英を対露対仏させねば、墺伊衰退を止められず露土の成長が止まらないため、後々独仏で対英同盟を組む…伊仏和解の為に、パリ・ブレストは無視してスウェーデンを渡すのはありだっただろう)

この先は、ある程度なるべくしてなる所が多く、あまり解説そのものは役に立たない。ただ単に、盤面を動かせなかった…各国の組み直しをさせられなかった事が、特に露の勝ちに繋がっていく。

余談のようになってしまったが、土のイオニア海海軍はチュニス自己SO読みの支援(ティレニア海チュニスの支援)をしていて、技巧を感じさせる。

 

1904秋

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この盤面で墺が伊を信用できないのは仕方がない。特にセルビアは4カ国が絡み、読み合いも複雑だと思うので、何が良かったかを判断するのは、かなりの割合が結果論となる。全体的な話をすると、英独も含めて、弱国同士での争いや、ほぼ1対1の泥沼の戦いは、自国に利益をもたらしづらい。ひとつだけどうしても不思議なのは、英が仏に配慮してパリを取得した事であるが、まあ対独中の英が仏に配慮したという程度の話だろうか。当事者である英を除いたうち、仏露土以外…つまり中央三国にとっては、痛手となる判断だった。

 

1905春

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結果的に1905年度で終戦のため、ここからはあまり動かないので先の話は、自分の読みとなる。ただ、1903頃からこれまで盤面のおおよその形勢に変化が無いため、このまま露土じゃれつつ墺が滅亡し、仏が増軍して伊・独・英と滅びの道を歩むというのが、外交で盤面を動かせなかった場合の未来だと思う。その場合、まず露仏、次いで土の順の国力で三国志に突入し、露仏どちらかの制覇か和平終戦か…というのが順当な結果に思う。ただ、順当に行かないのがディプロマシーではあるが。尚、先期の独のデンマーク陸軍解体からのキール海軍増設は、短期的には良いが未来の少ない手という印象がある。まあ、英独和解ももう遅い気もするし、仏を味方に付けたかっただろうから仕方ないが。事実として、英独はここから外交断絶となった(英側の宣言)。

どうでもいい話だが、自分はここで独のロンドン海軍はヨークシャーかウェールズに移動するものだと勝手に思っていた。

 

1905秋

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そして最後の秋、結局英は4拠点から増やせなかった。基本的に英の成長は2択で、海軍で北欧や仏独露の表面を奪ってから陸軍でさらに押し込んでいく「2枚舌外交ルート」と、近隣国で長期同盟を組み陸軍で特定地域を押し込んでいく「陸軍輸送ルート」があると考えている。前者の方が守りが固いが結果的にヘイトを買いやすいので、墺伊に(特に墺に)拡大してもらうなどの手がある。後者は同盟が信用できる場合のみ有効で、海軍を増やしすぎない事によって、陸軍で行き先を示して信用を勝ち得る。東欧はむしろある程度停滞してもらって、しっかりと陸軍で押し込んで安定させてから反転など同盟組み替えを考えたい。この場合は土の方が最終的に生きていると組みやすいかも知れない。という事を考えると、露仏と組むならばとっとと陸軍をベルギーに押し込みたかったところ。ベルギーとデンマーク、オランダによって5軍〜6軍を得て、増設で組み替えるか押し込むか選びたかった。

とまあこの様に、各国の勝ち方には個人個人の考えが出る。それはこのブログ上で(プレイ中に)語るべきものではないと思ったので、明確な表記は出来なかった。というのは、個人個人の考えが異なるからこそ、外交のしがいがあり、その中で勝ち目を探る楽しさがあると自分は思っていて、それを大きく歪めることは良くないと思ったからである。それでも抵触する文面はあったと思うが…それは勝手ながらご容赦願いたい。

 

こんな事を言いながら、それでもこのブログを書いたのは、今後のディプロマシーにおいて勝利の喜びを得るための参考情報になればと思ったためです。露の方は最多拠点数、おめでとうございます。また是非違う卓でも勝利を収めて、さらに高度な世界へ進んでください。他国の方も、今卓ではふるわなかったかもしれませんが、何か得るものがあったのなら、今卓のGMとして誇りにさえ思います。どこかで勝って、勝利の喜びを得ることを祈っております。

 

適温

フランスの復権と決まった形勢

ディプロマシーをプレイする際、目的は持っているでしょうか?

もちろん「楽しいから」で十分です。

ただ、自分はそれ以外の理由を持っています。それは、ディプロマシー中には良く現れる自分の人間性を確かめることです。

ディプロマシーでは全員と仲良くとはいきません。普段では見られない表情が見えます。人と交渉するとき、喧嘩するとき、和解するとき、決別するとき、騙すとき、嘘をつくとき。中々現れないこれらの表情をお互いに見せ合うことになります。そういった場面で上手く対処する事は、リアルでも使えるスキルだと思っており、それを磨けるのがディプロマシーだと考えています。

…まあ、そこまで大袈裟に考える人は多くはいないと思いますが…。

 

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さて1905の秋が終わり、現時点での拠点数は

露8

仏7

土6

独5

英4

墺伊2

となっています。露仏土の端国が成長し、中央国が衰退する形勢です。ここまで情勢が固まれば、大きく動くことはとても難しいでしょう。

 

各国の状況に移ります。

 英は仏にパリを返却して、独からオランダを奪いました。親仏親露なので、仏が恩を返し露が陸路で攻めのぼるならば英仏露の対独包囲が結成できるでしょう。独がロンドンを解体して、仏露がブレストやサンクトペテルブルク北岸に海軍を作るようならそうは行きませんが。また、3国で組む場合は挟まれる国に何らかのアドバンテージが無いと、対独完遂後に挟撃を受ける公算が大きくなります。今卓でそこまで行く時間はそれ程無いと思いますが、制覇卓ならば考えておきたい問題と言えます。

 仏は主力による対伊と、外交による本土回復で拠点数上は2番手に躍り出ました。この2増設で北側にも手を出せるようになります。英独どちらを狙うかはこれまでの外交とこれからの戦略…今卓では1908終わりまでの勝利戦略によって決めるところです。仏の増設は行く先が分かりやすいので、この増設選択は優勝争いに大きな影響を与えそうです。

 独は厳しい展開が続きます。ついに減産となり、西欧トップの座を仏に譲りました。解体の選択肢が複数ありますが、英仏露どこと組むかで変わってきます。もし仏露が対英を選択するなら、足並みを合わせたいところです。減産を先読みした外交がなされていなければ、ただの読みになってしまいます。…秋開始時点で読み合いだったので仕方のないことかもしれませんが。もう一度スタートラインと思うのもアリかも?

 伊はローマとナポリだけになってしまいました。土仏と和解するにしても、特別な例を除き中々支援が出せませんし、地中海を通過させるにしても、補給拠点が遠すぎます。土仏は伊本土を狙うでしょう…土仏は喧嘩するかもしれませんが、その隙を突いて伊が拡大…というのはとてもとても難しいでしょう。かと言って、ローマ・ナポリ以外を残す選択もままならないと思います。

 露は南を固めて1増設を得ました。バルカンを取っていくなら次にウィーンです。土が少し突いていますが、北にできた軍の余裕が南の安定をもたらして、この1増もどこで使うか選択肢があります。ウィーンではない所として独本国・デンマーク・英本土の狙いがあり、それぞれ軍の増設が変わります。1908終わりのレギュレーションzのため、英独に行った場合には仏と、墺に行く場合は土との成長競争になる恐れがあるのは留意したいところです。

 墺も伊と同じく絶望的な盤面となりました。土の攻撃もあって防衛自体は正解だったように思いますが、外交的には失敗に見えます。伊と違うのは補給拠点に隣接している点で、支援がまだ交渉材にはなりやすいのをどう活かせるかが、生き残りの鍵になってくれるかもしれません。

 土はアドリア海に進出して、拠点を取る用意を済ませました。仏露どちらも大きいので、どこと協力するかは悩む所です。仏にチュニスを渡していますが、仏土間での伊本土の取り分はどうなっているのか気になる所です。変に仏露に挟撃されるくらいなら、墺伊を利用したい所ではあります。

 

と言った所で後3年、わずか6手しか残っていません。しかしディプロマシーは1手1手が大きいので、トップ争いの国家でも1手の協力が勝ちに必要になります。そこに厳しい国でも活路があるかもしれません。

起死回生の難しさ

ディプロマシーで一度劣勢になると逆転は難しいと聞きますし、実際自分もそう思います。

しかしだからこそ、そこにロマンややり甲斐を感じる人がいるのも事実です。GM的には、ただプレイヤーの皆さんを応援していますが、その上で劣勢の方でも出来れば勝利を目指して行って欲しいと思います。

そもそも優勢なのは勝利が近いからであり、劣勢なのは勝利が遠いからです。劣勢から勝てなくとも、ある程度仕方のないことでしょう。

 

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 英は読み合い勝ちでイギリス海峡から北海へ進出し、またヘルゴランド湾に出る事でオランダ及びキールへ圧力をかけています。ピカルディに出られなかったのは痛手ですが、独から領土を奪うチャンスと言えそうです。露仏のうち露を止めねば勝ちの目は薄いですが、独も現在6拠点で西欧の強国である上に英本土を奪われていますから、まずは独を減らす方針かもしれません。通常、この形なら露仏の挟撃を警戒する所ですが、特に仏側に英への対抗手段がない事が懸念点を軽減しています。

 仏は英を味方につけパリを貸し出すような形です。伊への侵攻を強めました。そのためブレストにもアクセスできなくなりましたが、そちらに独が読み合いで近づいてしまいました。英独どちらも触らせずに、あるいはSOさせるなどする事ができるでしょうか。対伊ではティレニア海に進出し、また北アフリカにも軍の用意がありチュニスに有力な配置がされています。ブレストが上手くいけば拡大できそうに見えます。

 独は包囲の様相が強まり苦戦は必至と言ったところですが、露の陸軍が東から来ていないことと、仏の陸軍が少ないためまだ保たせられる可能性があります。しかしタイムリミットが近いので、西欧で組み直すのも、また東欧を誘導するにしても急がねばなりません。ここでの減産は、それこそ勝機を失う公算が大きいでしょう。

 伊はまさに窮地です。ヴェニスを奪われただけでなくチュニスも狙われています。ティレニア海イオニア海を抑えられると、ここまで動けなくなります。伊は滅亡まではいかないかもしれませんが、時間がないという意味では墺独と同様、盤面の組み替えを急がねば、本当に滅亡もあり得るかもしれません。

 露はスカゲラクから英海軍が南下したため北欧が安定しました。南に追加で1軍使えるかどうかは、露にとってはとても大きい材料です。その余分な1軍で独を突くか墺の包囲を強めるか、はたまた対土反転して押し込むか…とても多くの選択肢があります。現状の優勝候補ですが、それを確固たるものにする為に上手く使いたいところです。

 墺はトリエステを回復できそうですが、この秋は修羅場です。土をいかに説得するかにほぼ全てがかかっています。ブダペストの回復は露に対する防衛戦力として必須どころかそれでも足りないくらいなので、ガリシアが空いている今ウィーンに増設できるかどうかに賭け、説得するしかないでしょう。

 土は優勝候補の2番手として、多くの選択肢がありますが、今すぐ拠点を取るならトリエステが狙い目ではあります。ただ、墺を生かすも殺すも土次第であり、また墺はブダペストを回復した場合ウィーン陸軍増設となります。露の北欧が安定した事をどう見るか。例えば、墺を対露の盾として伊へ侵攻して勝つ…など、そういった勝利戦略によって、成長方法を選ぶべきでしょう。

 

基本的に、前年度終わりからあまり大きく変わったところはありません。ディプロマシーは盤面が進んでくるとこうなりがちです。数年先の事を考えた外交によって、枠組みをわずかずつでも有利な方向へ動かすことが、結果として逆転の1手となると自分は考えています。その成果が、この秋に問われていると思います。

そして後半戦へ…

 欧州の情勢は、4年をかけてこうなりました。

 

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 ディプロマシーの盤面は、似たような盤面はあっても、決して同じではありません。それは特に外交模様に現れ、交渉のベストなやり方を変化させます。

 良い交渉の為には、相手の感情を読み、それに合わせた外交が必要です。決して、同じ外交一辺倒にはなりません。その外交を決める情報の一つとして盤面とその認識があります。盤面と外交、次の行軍が全てリンクします。どれから考えるべきかは状況によりますので、盤面認識だけの問題ではありません。そういう意味で、このブログの内容は、あくまでプレイヤーの補助となるものです。ただし、盤面そのものは外交と違い絶対の事実であるため、ディプロマシーをやる上で最も早く強くなるにはまずはここからだと思います。

 

 さて各国の状況分析に移りましょう。

 英はブレストを捨ててイギリス海峡へ戻りましたが、露によりノルウェーを失いました。しかしデンマークを奪取しており、奪われたロンドンを含めて増産ゼロです。仏と組み直すならブレストだけを奪い、仏の北側海軍増設を無くすのが良いのですが、パリに残った理由は何でしょうか。また、露とのノルウェーの取り扱いがどうだったのかは外交で確認すべき情報でしょう。1増できなかった事で、独のロンドン海軍を退かす事が難しく、結果独とデンマークで手打ちにする事は難しくなっています。増設をどこで行うかと、独を追い出す2つの大きな課題が、盤面に戦略的に手を出せない遠因となっているように思います。対露・対独・対仏のどこかで利益を得ながら、戦略的には外交で他国を停滞させていく必要があります。

 仏はどういう交渉かブレストを回復し、ヴェニスを奪い増減産0です。このまま対伊を続けるのなら、キーになるのは墺土との交渉です。ここまでこの軍の数で来るのにヴェニスだけでは少ないので、ここまでの英独との外交と同じくシビアな外交が要求されます。逆に対伊を取りやめるのならば、それはトルコを止めて露を伸ばす側に回るという事ですが、戻すのに時間がかかります。対称国の露仏同盟という観点で行けばこちらの方が戦略的に理がありそうですが、この時間によって生じる露仏の戦力差が最大のネックになりそうです。この対伊方針如何による盤面への影響がとても大きい事から、1905年度は全国家に対して重要な外交ポジションとなります。

 独は一先ず仏が来なくて一安心ですが、対露するなら英との和解を急ぎたいところ。露がどこに増設するかで和解の難易度が変わります。サンクトペテルブルクの北岸海軍だと好都合、他は基本難しくなります。ワルシャワ陸軍やサンクトペテルブルク南岸海軍だと、独側に多少の不利益を負ってでも和解しないといけない…もしくは、英と和解せずに対露する為の外交が必要になります。対露しない場合は英を押しつぶしていく事になりますが、成長速度でせめて露と対等になるような交渉、例えば露土同盟を壊すなどの手が確実に必要になります。大きな枠組みとして何処と組んでいくか、再考が必要です。

 伊は同盟の再考が急務でしょう。少なくとも今孤立しており、どこからも救いの手がありません。アルバニアが解体された事で、バルカンへの影響力も微々たるものになってしまいました。まずは生き残りを重視して、自分の存続価値をアピールしていく必要がありそうです。伊は存続価値をアピールして行く中で、これから先の成長路線を見出さなければなりません。仏の項でも触っていますが、ジャガーノートの現状と伊が抑えるべき相手は誰か?という辺りが交渉材料として有力に見えます。

 露は上手いこと北欧奪取に成功しました。ここから独領や英本土への侵攻は少し時間がかかります。仏が対英か対独していると、やりやすいのですが…無いものは仕方ありません。幸い英独関係回復には時間がかかりそうなので、北側は今まで通り、少しずつ食べるチャンスを狙っていく程度で良さそうですし、それ以上は逆にせっかく安定した北欧を不安定にさせそうです。南側はブダペストの取得には至らず、現状土だけがバルカンを取得し伸びています。土との同盟を続けるならば、利益を確保したいところですが、北欧が優勢なだけに外交が難航する恐れがあります。土側が安定したことで、黒海の取り扱いが再度交渉のテーブルに乗るでしょう。ジャガーノートを取りやめ組み直す場合は墺と同盟、というのももちろんではありますが、それ以上に対土包囲網ということで仏伊とも組み直しが急務です。土は3カ国全てが協力しないと抑えられないので、もし反転するならそうなると思います。

 墺にとって狙うべきはトリエステセルビアの回復ですが、土と関係回復する、または対伊の仏と組むならトリエステ、露伊と関係回復するならセルビアとなります。正直どちらも欲しいのですが、個人的には重要性の高さはセルビアだと思います。バルカン全体に影響力を持つセルビアの確保は、墺にとって重要な外交カードの確保と言い換えられると思います。しかし生き残りそのものを考えれば、今年度はトリエステの奪還に留めて墺土同盟の流れにしておく手ももちろんあります。盤面上、まだ生存の目は残ってはいそうです。

 土は現在安定こそしていますが、これをさらに確固としたものとしたいところ。今の内に安定させて、現在の土領に手を出させないようにしたいです。露と組んでいく中で、やはりセヴァストポリ海軍が気になります。ルーマニアを守るという役割はあるものの、逆に言えばそれが無くなった時これをどう扱うかは頭の痛い問題となり得ます。スリングショット・ジャガーノートと同じく解体させていれば、土にとって安定したジャガーノートができたのですが。今の所露土で利益を得ているのは土だけなので、露に譲歩する必要があるものの、露が既に大きいので交渉そのものは、利益を得ようとすると比較的難航します。逆に墺と組み直そうと譲歩案を出せば、少なくとも表面上は乗ってくるのでとても交渉は捗るでしょう。伊は土の海軍数的にとても和解できる状況に無いので、仏との交渉でしっかり挟撃体制を維持しつつ、地中海から来年度までには利益をもぎ取りたいところです。露をどうしたいかは、土の英独交渉に影響します。もし北欧で露を抑えさせに行きたいなら交渉の仲介を、逆に露を止めさせないなら組まないよう脳裏の片隅に刷り込むような外交が良いでしょう。全体的に外交として、裏から蜘蛛の糸を張り巡らせるような、入念な外交が必要かと思います。

 

「争いは、近いレベルでなければ生じない」という言葉があったように思います。ディプロマシーの交渉でも同じです。ただしレベルと一口に言っても、交渉面で上位と言えるのは場合によります。軍の数が少なくても、他国にとって勝利の為にどうしても必要な同盟ならば協力者=弱国の方が交渉上有利になります。逆に、そこまで同盟を必要としないならば傀儡政権=強国が交渉上有利です。この認識がお互いに有利と思ってぶつかると同盟は組めず、またお互いに不利と思って交渉に臨むと非常にスムーズに進みます。しかし有利な方が利益を得やすいので、交渉とはかくも難しいものですね。

前半の決着

この卓は1908秋の撤退終了時点で拠点数にて決着します。それまでの制覇目標は12としており、この数字は「初年度から毎年1拠点ずつコンスタントに拡大する」という理想形をベースに作られています。初年度から近隣国で長期同盟を結び、1905か1906程度で同盟国を裏切って少しは成長させた対称国と結び直せばようやく到達するレベルでしょうか。

 そんな1908年までの時限卓ですが、現在の1904で半分が過ぎ、その勢力図には差ができそうです。

 

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 英は北海を独から奪い返しましたが、ロンドン・エディンバラのどちらかを失う公算が高いです。英にとって、北海を失った上で無事に取り返すには周辺の全軍が必要であり、これは英の北海所持時の影響力の大きさと並ぶ、北海の重要性を示す点となっています。尚、もし本土を守りつつ取り返すなら「Eng S Ska-Nth, Ska-Nth, Nwy-Nrg」でした。ノルウェーを失う公算が大きく厳しい手と言えます。それをしない代わりに仏を切って北仏のパリ・ブレストを取得しました。仏を敵に回しつつ独も敵とする行軍で、親露ではありますがその露は露土同盟で領土が伸びそうです。英がどう行動するかは、この盤面の大きなファクターの一つと言えます。

 仏は先述の通り北仏を失い、しかしチロルとブルゴーニュへの侵入、ピエモンテへの輸送からミュンヘンヴェニスのどちらにも2軍攻撃できます。独は北海を失った事からデンマークミュンヘンの2択防衛、伊はトリエステ周辺にかまけると防衛戦力0すらあり得る状況なので、各国の外交判断次第では減産0まで抑え込む事ができますが、そんな両獲りの公算は低い(無くはない)でしょう。土に協力して伊への進出を強めるか、独を抑えて増設を潰すかと言ったところですが、どちらにしてもジャガーノートを止める立場では無いのが仏らしいところです。ディプロマシー通常ルールは本土増設のみなので、本土が全て落ちるまでには反転しないといけません。

 独は北海を失い英本土を奪取する見込みが濃厚で、しかし代わりに英仏露からミュンヘンデンマークの両攻めには特定の行軍の場合耐えられません。少なくとも、守りきるためにはある種の賭け行軍を、場合によっては他国にも要請する必要があります。ジャガーノートを止めるに足りる軍を持ちながら、信用すべき同盟先を持ち得ないために動けないままと言ったところで、このまま西欧の混乱に巻き込まれ続けて不利になる可能性が大いにあります。同盟と呼べるだけの関係を作り出せるとまた違うのでしょうが…。

 伊は撤退によるアドリア海進出からトリエステを奪いました。これにより墺の衰退は必至となりました。しかしその分イオニア海を取られたままで、安易に取り返す事は出来ません。ここからチュニスを取られたり、イオニア海よりさらに弱点であるティレニア海への侵入を許してしまう可能性があります。墺への進出は成ったものの、土の成長を抑えることが、今後を見据えると重要になってきそうです。また、ヴェニスも仏のターゲットとなっており、西欧のバランスが崩れている事が伊の不利益となっています。土仏どちらかは対処しておかないと、今後の成長の障害になりそうです。

 露は今のところ順調です。土との信用が固く、墺攻めも成りそうで、北欧も英を味方につけられている。不安要素は英土の裏切りや、仏の過度な対伊くらいでしょうか。成長先として数年後の対独を見据え始めている頃かもしれません。今までと変わらず、西欧の混乱と東欧の外交的主導権を取り続ければ良さそうです。

 墺は勝ちの目がかなり薄くなってしまいました。伊土相争っているとは言えず、どちらかというと拠点を取り合っているだけで墺自体には見向きもしていないように見えます。墺は近隣国と同盟を結ぶ際、強固な同盟を結ばねばなりません。その理由は、都度裏切りを繰り返す国家だと、取る先がバルカン半島になるのは目に見えているからです。逆に墺自体がこのように追い込まれてしまうと、上手いこと他国を引っ掻き回す他ありません。隙をついて成長するのは絶望的ですが、やる他ありません。まずは、今の拠点を維持できるかどうかです。各国に対し墺の生存メリットを呼びかけるか、はたまた墺攻めのデメリットを持ちかけるしか無いでしょう。これは特に伊土に対して有力な線だと思います。

土は順調ではありますが、バルカンの線引きと露の北側に気を配る必要があります。どうしたいかは別として、露の取り分と自国の取り分をはっきりさせ調整を行うとともに、他国をコントロールして「相手に裏切らせず、自分は裏切れる」環境調整も有力な手段です。また、墺包囲網に結果的に参加している伊の取り扱いに悩むのは土なので、これを踏まえた成長戦略を組み込み、先を見据えた戦略えお組む必要がありそうです。 

 

全体的には「西欧が混乱して、東欧でジャガーノートが結成されそれを止める術を失う」卓に見えます。これをひっくり返さねば、露土以外に勝ちの目が消えゆくと思います。