適温のブログ

必要になった時のみ運用

複数国家戦略③

第①、②会では紹介していない中で、メジャーなものを順次紹介していきます。このくらいになってくると有名度は同等くらいのような。

 

⑦墺土同盟

伊露挟撃を嫌う国同士で組む同盟。陸海分業による土の対伊と墺の対露が基本。ただし土側が墺と同等くらいの拠点数だと、土の先見の明または良心によって同盟が続くケースもあるほど、墺の立場というのは危うい。墺は攻防の多くを土に支援してもらわないと侵攻が難しく、また土については墺の僅か1海軍を借り受けて対伊を敢行するのがセオリー。バルカンギャンビットの存在から初年度はGreを墺領としても良いだろうが、02年以降はバルカンは移動経路から考えてBul・Greを土領、Ser・Rumを墺領としつつ墺側に拠点数の配慮がある(つまり墺の方が拠点数が多い)と長続きしやすいだろう。墺海軍は最終的にはAdrに入るのが(Ven墺領も相まって)安定そうではある。2海軍目が許されるかどうか、あるいはいつなら許されるかは土と要相談である。逆に土側は海軍を中心に増設していく。陸軍を増設するにしても、増設したそばから輸送で押し出していかないと墺の裏切りに遭うだろう。Greまで移動しておいてIon経由でApuに行くなどが考えやすい。ただ陸軍の移動ルートとしてバルカン南部を使うと、墺の特にSerなどを脅かしてしまうため、なるべくバルカン半島内部の陸軍を減らすのが墺との同盟のコツ(譲歩ポイント)と言える。海軍を押し出せたのなら、後は攻めるのみ…としやすくなるだろう。墺土同盟は比較的土の裏切りは少ないように思う。というのは土側は裏切られても固く崩れにくい所があるのと、東西GSLを越える手段が乏しいため早いうちに越えておきたいという点があるから。…という点に裏をかくこともあるだろうので一概には言えないのだが。逆に墺側は土に相対するのは自国だけになるので、ちゃんと拠点数の融通が利かないなら簡単に裏切るだろう。

尚、墺が対伊・土が対露でも組めるが、その場合墺が海軍を作り土が陸軍を作っていく。土はより固くなりやすいので、この組み方をするなら墺側に、より拠点数の譲歩が必要かもしれない。しかし、墺が海軍数で土を上回れるなら土の背後を取れるかも?拠点数も有ればタイマンで土に勝てるかもしれない。一考の価値はあるだろう。考えてみて欲しい(丸投げ)。

墺土同盟への反応は、英は北欧の露と海軍国の伊の衰退をある程度歓迎するだろう。独については、歓迎する場合もあれば、対仏後伊と対英したい独なら伊の衰退を嫌がるだろうので、独土挟撃なんてのもあるかもしれない。仏は、伊が対仏する余裕が消えて一安心であるが、露の生存を考えればある程度で墺土どちらかとの組み直しを望むだろう。

 

⑧アシカ作戦(独仏露)

いわゆる対英包囲の一環で、速攻の部類に入る。全力全開で行うなら仏はピカルディオープニング(Par-Pic、Mar-Spa)のBre-Eng版、独はブリッツクリーグ・オランダバリエーション、露はスクイッドが有力択になる。この後Eng侵入が成ったなら、Hol(or Den)-Nth、Engがその支援となる。なので英が北方オープニングを選択したなら、英はNth防衛かNwy取得かどちらかを選ぶ形になるだろう。英が無理に妨害に手を出そうものなら増設0かつNth失陥の憂き目に合う。独がデンマークバリエーションに変えると、独のみ対英の姿勢を示さない初手となり、信用は得づらいが外交面は一時的に有利に立てるだろう。潰しきるのが難しい英を速攻で潰せる選択肢であるが、露のStpシステムがまず難しい。次いで、仏独が息を合わせて行軍できるかという問題になる。特に仏側はギャンブルするほど防御力が低下する。初手対仏包囲が多い現在の環境だと、踏み切るには相当の覚悟が必要かもしれない。しかし仏目線では独を対英させるだけで大きなメリットがある。独が乗り気でも中々難しい判断となるだろう。ジャガーノート程とは言わないが、露が飲む場合アシカ作戦は悩ましい選択肢となる。初年度を乗り越え独がNth侵入を果たすと、今度は独が不安になりやすい。Nthに侵入したため英と組み直しは余程でない限りできない。また、露が予定どおりStp北岸に海軍(または陸軍)を増設したとしても、Swe-Nwyとしてバルト海側から退きSweを譲渡してくれるかは不明瞭だし、仏がEng-IriなどからLvp取得が早いと露仏挟撃待った無しになるからである。仏の対英での取り分はLvp(仏6-独8-露(北軍)3となる計算の場合)となりやすく、英がNthにこだわる程Lvpは隙だらけになり仏に取られやすい。このため独はLon取得を急がねばならず、できるなら仏Engに仕事(Walへの輸送、Nth維持支援、Lon攻め支援等々)を与えて止めておきたいところ。あるいは、初年度仏1増に抑えさせるのも1手だろう。しかし仏露も独のLon・Swe取得が早ければ対仏・対露されやすいのは分かっている話なので、成立後の特に独の外交は非常にシビアなものとなるだろう。

ターゲットになる英の対称国の墺は厳しいが、露がStpシステムのため対露は容易であるので一長一短ある。初手対土だと厳しいかもしれない。土は対墺しない露とは組めないので、墺を露にけしかける外交になるだろう。伊としては仏は伸びやすく露の南軍が衰退しやすいので厳しい。墺を対土に向けられれば露の南軍は生きて伊も伸びられるので、それを狙いながら、墺が対露するようなら陸軍で押さえ込みにかかる必要があるだろう。対英完遂後の独仏戦争に参加して南仏を頂くのもアリではあるが、その後独に勝てるかどうかは不利と言えるだろう。

 

⑨対土包囲(露墺伊)

対仏包囲程ではないが、比較的初年度から組まれやすい。若干、現環境は対墺包囲にシフトしていっている気もするが。独が墺の早期滅亡を望まないほど、三帝同盟やSwe SOの権利にて露の対墺を牽制するため露墺間が不仲にならない。すると選択肢として露は対土になる。伊は対土包囲が組まれるなら、墺の対露を警戒しつつ土に向かうのは有力択となる。墺としては、初手から墺土同盟を組めたとしても陸路は露伊に塞がれ、成長は厳しくなりやすい。また伊土戦争は墺の生存戦略として重要となる。という辺りで、対土包囲は組まれやすいと思われる。拠点配分として露Rum・Ank、伊Tun・Gre・Smy、墺Ser・Bul・Con辺りが考えられる。完遂後の露伊挟撃があり得るためその譲歩としてGreかSmy墺領もありだろうし、Rumがある方がバルカンが安定するためCon露領Rum墺領も良いだろう。だが土本土を攻める前後に墺が対露反転することが多いため、この拠点配分は夢物語になりがち。ただし拠点配分の話をしないのも今後の同盟を考えていない事になるので、配分案は覚えるなり考えるなりしておこう。墺は露伊挟撃が見えているため、対伊や特に対露反転しがち。露は陸軍国なので、墺陸軍で攻めやすいのもポイントだろう。同盟を続けるには墺露間でGal SO、場合によっては2軍SOなどで陸軍を余らせないようにした方が長続きしそうである。それでも裏切りは起こり得るだろうが。

独にとっては微妙だが土が滅亡しても伊が対称国に成り代われるのでそこまで痛手という程ではないし、土が生きて墺が反転しやすいのでBlaに侵入されたなどでなければそこそこ生き残りやすいだろうのであまり問題にならなかったりする。仏としては伊の矛先を土が受けてくれて露も多数派に入れて満足、英としても序盤に墺が安定するという事で受け入れられる。なので土としては防衛して耐えながら反撃のチャンスを伺い、墺の反転を待って墺土同盟に以降などが有力択。西欧は情報収集しておき土が役に立つことを地味にアピールしていくなど、粘り強い行軍と外交が求められるだろう。あまり対称国の独をアテにもできない事も多いので、行軍や土地勘でカバーしていく必要がありそうである。

 

次回はキーレパントなど、まだまだある有名な同盟について書いていきます。